愛知

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京薬会愛知県支部総会報告

 令和6年12月1日午前11時より、本年も愛知県支部総会を開催、場所は例年通り名古屋駅近くの名鉄グランドホテル。本学から木曽理事長、赤路学長、また京薬会本部からは平松会長に御臨席賜ることができたことに深謝。愛知県支部からは9名の先生方が御参加くださった。昭和53年卒の大脇弘之先生により開会の辞が述べられ、物故者への黙祷、続いて昭和48年卒の渡邊萬里支部長からのご挨拶、京薬卒業生への激励が述べられた。次に木曽理事長からご挨拶をいただいた。歴史ある京薬からは多くの卒業生が輩出されており、横のつながりが多岐に渡ることから困ったときには助け合うこともできること、昨今薬剤師資格の意味合いが変わりつつある中で今後も“私学の雄”として存在していかなければならないとの決意が述べられた。
 総会では決算と予算ならびに事業報告と事業計画の報告・承認がなされた。今後益々、若い支部会員の参加が期待され、愛知県支部での活動が深化していくことが期待された。京薬会本部では在学中から生涯に亘って豊かな人生のためのキャリア向上を目指せるようにと、同窓会ネットワークとして“京薬会リンク”が構築されており、様々なルートで支部会員が連携することで益々の地位向上がなされることが望まれる。
 続いて赤路学長より「大学の近況」についてのご講演、建学の理念は愛学躬行、2024年に創立140年を迎えた本学、入試制度を工夫することにより多様でさらに質の高い学生を集めるべくご尽力しておられること、学長が懸念しておられた留年率はここ数年減少していること、また卒業生の進路は国公立大学に近いバランスとなっており、他の私学とは異なり企業就職者が多いことがデータをもとに示された。また薬剤師国家試験合格率のさらなる向上が喫緊の課題であることも述べられた。科研費の獲得状況も上昇傾向、日本学術振興会の採用学生も毎年一定数維持できているとの報告もあり心強かった。また異学部連携として京都女子大学と、また国際連携として国立台湾大学との新たな連携研究体制構築に関する紹介もいただけた。興味深く拝聴しておられた支部会員からも活発な質問や意見があった。前支部長の森先生からは、今後保健所等の行政職への就職者をさらに増やす工夫も必要ではないかとの大学への要望がなされた。
 平松京薬会会長からは「京薬会活動」に関してご講演。京薬会が昨年80周年を迎えたこと、現在北海道から沖縄に34支部が存在し、21000名を超える会員がいることが示された。千里同風・万里同心のスローガンのもとで昨今様々な取り組みがなされていることが紹介された。前述した同窓会ネットワークである“京薬会リンク”の構築がなされたこと、また会員が長期にわたって「活用したい」、「協力したい」と納得できる同窓会の在り方:“京薬会ビジョン”の検討が始まったことも示された。会員ファーストの前提の下で、短中長期的なビジョンを検討することで京薬会のあるべき姿を構築・運営していきたいとのお考えが述べられた。具体的な京薬会の活動内容として、駅伝大会でのぜんざいの提供やふるさと実習支援、学生実習用に大学名やロゴの刺繍入りの白衣の提供、年次を超えた同窓会の開催、学生と卒業生の交流会の開催等が示された。また育心館3階にある2018年完成の愛学躬行歴史資料室を是非見学していただきたいとのご要望もあった。
 支部会員からは今回、愛知県薬剤師会薬事情報センターでご活躍されている昭和61年卒の竹林まゆみ先生から「最近のお薬相談から」のタイトルでの講演いただいた。京薬卒業後の竹林先生のご経歴紹介の後、県民からの様々な相談内容に関してお話をいただけた。昨今は玉石混交の医療に関するインターネット情報に触れる機会も多く、不安感が増大してしまった方々からの問い合わせが増えていることが示された。また市販薬との相互作用についての相談や薬局への苦情も情報室に寄せられているとのことだった。さらに竹林先生は最近トピックの緊急避妊薬関連を含めた女性医学、妊娠・授乳薬剤師養成、スポーツファーマシスト啓発活動の分野でもご活躍であり、それぞれの具体的な取り組みに関してもご紹介いただけた。
 懇親会までの休憩時間に参加者揃っての記念撮影。
 続いての懇親会では森新先生から乾杯の御発声、卒業大学への帰属意識がますます高まることが望まれる等のお考えが示された。新たに参加してくださった各先生方の自己紹介もあり、様々な年代の参加者らが終始和やかな雰囲気の中で和気あいあいと親睦を深め情報交換をすることができた。会話も尽きない中で渡邊支部長からの閉会の辞、あっという間の3時間だった。
 
(記 林哲也:平成4年卒)
 
集合写真